弁論術は論じ合ったり陳述するための方法

紀元前5世紀のシラクサをはじめとするシチリア島の諸都市では政変に伴って所有権をめぐる無数の訴訟が生じ、コラクスKorax、テイシアスTeisias(前480―?)が法廷弁論のための教授を行った。

これが弁論術の始まりとされる。

その後ソフィストsophistの活動と結び付いて議会演説にも拡大応用された。

ペルシア戦争後急速にアテネに伝播(でんぱ)し、言論能力が国政を主導するアテネの伝統に適合して一大隆盛をみる。

他方ソフィストとは別に、法廷弁論の代作を請け負う者〔ラムヌウスのアンティフォンAntiphon(前480―前411)、リュシアスLysias(前5世紀―前4世紀)〕や青少年の教育を目的とする者(イソクラテス)も現れた。

弁論術の学習は手本となる言論の暗記が主流で、そこから実用目的を離れた演示用弁論とよばれる分野が派生した。

こうして法廷用、議会用、演示用という弁論の3分野が成立した。

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